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2022.07.20

健康と美と癒し 【整 膚 学】徐堅先生(著) 簡単なまとめ





1992年、皮膚を引っ張ることにより、体に負担をかけず健康と美と癒しに最も

効果的なメカニズムを発見し、「整膚」と名づけました。

整膚は希望と勇気と健康を必ず与えてくれることを是非信じていただきたいと思います。

2000年秋                               徐堅

 

序文

皮膚は人体の最も外側にあり、人体を守る壁の働きをしています。

身体の五臓六腑、四肢百骨、経脈の生理機能および病理変化は、みな体の表面・皮膚に反映されます。

『(黄帝内経)素問・皮部論』は、「どんな病もまず皮膚に表れる。皮膚を治療しなければ大病に至る」

と疾病の発生について指摘しています。

整膚の手法は、体表を刺激して血液循環を促進することにより、疲労を取り除き、病気に対する抵抗力を高めます。

また、中枢神経の規律性を調整し、免疫機能を高めるので、病気の予防と健康維持に効果があります。

整膚療法は、覚えやすい上に副作用や損傷性がなく、治療効果も確実で、応用範囲も広く、対象も老人から子どもまで可能です。

また、長寿、美容、健康にも効果的です。

整膚療法は、非常に独特な治療、健康維持の方法です。

体の機能調整や体質改善、潜在能力開発に効果があることが、実践の中で証明されています。

しかし整膚療法は、まだ新しい方法なので、今後も実践を通して引き続き研究を行い、さらに充実した、完全なものとしていかなければなりません。

整膚は必ず、世界人類共同の貴重な財産となるでしょう。

本書の出版にあたり、大勢の方が幸せになることを願いつつ、これを序文とさせていただきます。

1994年6月8日 北京中医薬大学養生教研究主任 教授 劉 占文

 

「整膚は21世紀の新しい学問」 (全文掲載)

整膚を行っている徐堅先生を初めて目のあたりにした時、大変素晴らしいと思い、思わず「うーん」とうなってしまいました。今までの医学界の中では、押すという方法、つまり陽圧の療法ばかりでしたので、陰圧というマイナスの発想から出発しており、非常に大きな優しい方法であるので、感嘆いたしました。こういった新しい方法は、医学という分野の中でも教訓に富み、輝かしい方法であります。健康産業においても多大な貢献をなす一つの技術であると考えます。

家庭の中で見よう見まねで出発でき、奥義を体得すれば人の痛みや悩みを救うこともでき、現在のような社会の中で新たな職業として発展して生計を立てられ、何より人生に救いの手を差し伸べられるという生きがいを感じられる、これは喜ばしいことです。

整膚は世界的レベルで見れば、明らかに新たな医学技術の一つであります。しかし、日本においては法治国家のため、医療はあくまで医療界が行うものであり、整膚は健康増進、美しさを追求する健康産業に属するものです。皆様方整膚師が行うのは病気を治すことではなく、あくまでその人が持つ自然治癒力を上げる事です。その結果痛みが消えたり、血液の流れが良くなって冷え症、肩こり解消につながるのです。また、日本では、健康産業や類似の行為は医学界からの攻撃の的となり、闘争を重ねてきました。中国はすべて調和、すべて受け入れる”まんだら思想”を持つ国ですが、日本ではそのようにはいきません。

日本において病気の診断や治療は医療界、整膚師は健康増進、美容という点において大いに力を発揮すれば、喧嘩は起きないのです。医者の悪口は言わず仲良くする。困った時は医者に任せる。決して診断、治療の域へ入ってはいけません。それが表に出ると法律違反になってしまいます。職業の選択の自由は憲法で保障されていますが、役に立ち、害がなく、敵対関係にならないものでなければなりません。整膚が世の中に普及されていくにつれ、カイロプラクティック業界、マッサージ業界、医師会、特に外科医からクレームが必ず出ると考えられます。しかし、良いものは良い。選ぶのはお客様なので、それにふさわしい内容にしなければなりません。「医者に行かなくても先生の所で楽になった。医者いらずだね。」お客様の中で自然にそのような話が出るように皆様方整膚師が実力をつけて下さい。

医学的な面でマッサージ、指圧は押さえるという陽圧により神経刺激が行われ、血液の流入も起こります。整膚は陰圧であり、陽圧より陰圧の方がリンパ液、血液は入りやすくなります。流体力学的にも陰圧の方が大きな変化を与えることができます。整膚は陰圧することで、最小の刺激にして最大の効果を発揮することができる最も理にかなった療術です。

皮膚はセンサーの宝庫で、医学的にはレセプターと呼び、熱い、冷たい、痛い、痒いなどを感じます。このレセプターがある故に、熱いものに触った時に手をひっこめるという反射が起きます。整膚する際、痛みを起こしたり、お客様を嫌がらせてはいけません。”快こそ命”であると私は考えます。気持ちが良い、快感を感ずる刺激量を上手にコントロールしなくてはなりません。

マッサージは筋肉まで力が到達します。筋肉は鈍感で張力は感じますが、快適、痛い等は感じません。また、靭帯は、疼痛や関節の動くスピード、どれくらい力が加わったかを感じることはできますが、筋肉と同様に鈍感です。押さえることで皮膚、筋膜、筋肉、骨膜などいろいろなセンサーを同時に刺激すると、皮膚ではわずかな反応しか起きませんが、皮膚をつまんだ場合、すべての刺激が皮膚に行きます。指圧、マッサージは筋ー筋反射であり、整体、武術の関節技は靭帯ー筋反射、整膚は皮膚をつまむことで筋肉がゆるむので皮膚ー筋反射であり、さらに血流の流れが良くなって身体がポカポカするので神経ー血管反射もあります。他の方法と比較して、整膚は免疫と関係あるリンパの流れがよくなるため、風邪をひきにくくなったり、疲れやすかったのが元気になったり、リンパ腺の多い子供さんの免疫力、成長、発育に非常に効果的です。”快”はリラックス効果があり、α波が多く発生して、精神的に癒されます。

また、整膚は皮膚に触れるため、倫理にも気をつけなければなりません。いかに勉強を重ねても、人間は弱く、迷いが出るものです。特に男性が女性に触れる場合、倫理から外れる事のないように肝に命じて失礼のないよう行う必要があります。

顧問という立場のため、あえてマイナス面をお話しさせていただきましたが整膚が日本の中で、また中国、世界で、大きな流れとなって成長していくことを心からうれしく思います。前向きな姿勢と引き締めの心を両方持ちながら取り組む姿勢が、特に大切であると考えます。

世界整膚連盟日本最高顧問 伊藤整形外科・内科クリニック院長 伊藤不二夫先生 記念講演要旨

次回は、整膚の基本理論を簡単に説明できればと思います。(整膚学は、第1編 基本理論。第2編 整膚の基本と基礎知識。第3編 症状別の整膚。第4編 美容と整膚。第5編 スポーツと介護。P523)
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